国際文化研究所は、海外諸地域の文化にかかわる研究を国際的な協力の下に推進し、あわせて内外にわたる文化の保存と創造に寄与することを目的に、1992年5月に設立されました。

 現在の国際文化研究所の構成は、コミュニケーション・建築都市・朊飾・食生活・歴史文化・考古学の6部門からなり、これらの部門のいくつかが連係し、あるいは単独で課題に取り組んでいます。それらの主だったものは、ベトナム・ホイアン町並み保存研究、ベトナム全国民家文化財研究、ベトナム考古学研究、ベトナム発酵食品研究、中国・韓国・日本の生活文化の歴史的な視点に立った比較研究、北方研究、エジプトで発掘された出土物に関する研究、都市広場に関する研究等であります。

 現在、国際文化研究所の中心的な課題は、国際的に保存が求められている文化財の研究・保存・修復への国際協力であります。ホイアンの町並み保存プロジェクトでは、世界遺産登録に際し、ベトナム政府文化功労賞・日本建築学会賞・ユネスコ文化財保存賞を受賞。また、JICA(国際協力事業団)開発パートナー事業や草の根技術協力事業にも採用され実施しています。

                                 昭和女子大学 国際文化研究所
                                           所長 友田博通